2017年11月18日土曜日

森下幹人が映画「隠し砦の三悪人」を語る

「隠し砦の三悪人」と言えば2008年に公開された映画を思い出す方がいるかもしれませんが、今回森下幹人が語るのは1985年に公開されたほうです。監督は言わずと知れた巨匠の黒澤明さん、主演は「椿三十郎」や「用心棒」での活躍が広く知られている三船敏郎さんとなります。

黒澤監督の作品と言えば「羅生門」や「七人の侍」、「蜘蛛巣城」など名作がたくさんありますよね。
どの作品も時代や登場人物たちが多種多様ですが共通点として無常観と人間の愚かさや醜さが挙げられます。「七人の侍」では農民のために戦ったのにラストシーンで農民たちは戦って死んだ侍たちの墓には目もくれず、喜びながら田植えをしたり「羅生門」では証言者たちがそれぞれ嘘をついていたり等責めるにはあまりにも身に覚えがある自分勝手さに森下幹人は愛情と空しさを黒澤監督の映画を見るとこみ上げてきます。

ですが「隠し砦の三悪人」は良い意味でそれを裏切られました。
タイトルからして「籠城戦をメインにしているのかな」と予想しましたが全く違います。

時は戦国、百姓の太平と又七は一獲千金を夢見て大名たちの合戦に参加しましたが所属した国の秋月家が敗北した事で2人は捕虜になります。山名家が秋月家の埋蔵金探しに熱を入れていたので2人は他の捕虜たちと共に埋蔵金探しをさせられますが、夜中に起こった捕虜たちの暴動に紛れて太平と又七は逃げ出す事に成功しました。谷に逃げ込んだ2人は村に帰る事にしますが、そこで薪の中に入った金を見つけます。金には秋月家の家紋があり、2人は近くに埋蔵金があると予感しますがそこに見知らぬ男が現れるのでした。

全体的に時代劇というよりも冒険活劇で、黒沢監督の作品の中ではとても見やすいうえに面白かったです。